おしゃべり短歌日記

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Dec 15, 2019

ベトナムに行ってきた。ザ・ファクトリーという現代アートのギャラリーに行って、Đặng Thuỳ Anhというベトナム人アーティストの作品を見た。読み方がてんでわからないので、日本語にできない。

日本でいうジャンボタニシ的な、アップルスネール(大きなカタツムリを想像してください)を使った展示だった。バンコクビエンナーレで、遠藤薫というアーティストが、じぶんで蚕を飼育して(赤ちゃんもいる生活空間で蚕を飼うのはすごく大変だったとおっしゃっていた)、蚕たちが作ったシルクを展示していたのだけれど、その作品を思い出した。

Đặng Thuỳ Anhさんは、本物のアップルスネールも、水槽に入れて展示していた。インスタレーションで、薄暗い空間を鏡面みたいなつるつるの金属で覆っていた。アーティストが実家で撮ったという、透明なパネル越しに雨が降っている映像と音が流れていた。

もうひとつの部屋には、アップルスネールの卵を集めて、手のひら大の、透明なアクリルのキューブに閉じ込めた作品があった。そのソリッドなキューブが、6×6で36個、ずらりと床に並べられていた。三方の壁には小さな卵(多分直径一、二ミリくらいだと思う)をひとつひとつ写した拡大写真を、2970枚も貼っていた。数えてないが、リーフレットにそう書いてあったのだ。

アップルスネールは、もともとベトナムにはいなくて、80年代に家畜用の食糧として入ってきたらしい。それがすごい繁殖力でもって、自然界でも数が増えて、もともとベトナムにいたカタツムリが減って、作物に被害が出たりもした。このあたりは、日本でも起きたことだ。

しかしベトナムでは、1975年まで、ベトナム戦争があった。そう考えてみると、外国からやってきたアップルスネールというものが、また別の見え方をするなあと思った。すごく雑に言ってしまうけれど、外国との共存みたいなものは、ベトナムにとって大きなテーマなんだろうと思う。

とまあ、前日にベトナム戦争証跡記念館に行ったぼくは、勝手に勘ぐっていたのだけれど、たぶんアーティストとしては外来種うんぬんというより、猛烈に繁殖して、自然を脅かすアップルスネールを、人類全体に重ねているんじゃないかと思う。あるいは、ただ単にアップルスネールが好きすぎるのかもしれない。

こんな素敵なサイトを見つけたよ。

http://apple-snail.com/